【RHEL9】OSにサブスクリプションを紐づける方法まとめ

Linux

Red Hat Enterprise Linux 9でOSにサブスクリプションを紐づける方法をまとめました。

※この記事ではRHEL9.5でコマンドの実行結果を確認したものを掲載しています。

Red Hat サブスクリプション管理:Simple Content Access (SCA) について
Simple Content Access (SCA) は、エンタイトルメントツールの動作を単純化する Red Hat サブスクリプションツールの機能であり、サブスクリプションツールの複雑な設定をせずに、Red Hat サブスクリプションで...
Simple Content Access - Red Hat Customer Portal
このドキュメントでは、Simple Content Access を使用すべき理由と、Simple Content Access の有効化後に Satellite 環境で必要な操作上の変更について説明します。

Red HatのライセンスはSCAがデフォルトで有効になる

2024年11月から、すべてのライセンスにおいてSCAがデフォルトで有効になっています。

  • 2022 年 7 月 15 日現在、新しく作成された Red Hat アカウントでは、デフォルトで Simple Content Access が有効になっています。
  • 2024年4月現在、Red Hat サブスクリプション管理のシンプルコンテンツアクセスの有効化は一方向の変換となります。一度有効化すると、シンプルコンテンツアクセスを無効にすることはできません。
  • 2024年10月/11月には、Simple Content AccessとHybrid Cloud Consoleをご利用でないほとんどのRed Hatアカウントがこれらのエクスペリエンスに移行されます。詳しくは、Red Hatのサブスクリプションサービスのconsole.redhat.comへの移行をご覧ください。
  • 2024年11月現在、特別な例外を除き、すべてのアカウントがSCAモードに移行しています。詳細は上記のリンクをご覧ください。

SCAへの移行についての詳細は以下のページから確認できます。

Red Hat のサブスクリプションサービスの Red Hat Hybrid Cloud Console (console.redhat.com) への移行 - Red Hat Customer Portal
Red Hat は、主要なお客様向けサブスクリプションサービスの多くを access.redhat.com から console.redhat.com に移行しています。

Red Hatのライセンスの管理方法がライセンスをもってさえいれば自動でライセンスがOSに割当たるようになった

これまでのRed Hatのラインセンスは、一つのアカウントに複数のライセンスがある場合、どのライセンスをOSに割り当てるかを選択してライセンスをOSに割り当てていました。

具体的には、各ライセンスにpool ID(プールアイディ)があり、以下のコマンドでpool IDを選択してOSにライセンスの登録を行っていました。

subscription-manager attach --pool=pool_id

2024年11月以降は、上記のコマンド(subscription-manager)のオプションでpool IDをを指定しなくても、Red Hatのアカウントにある有効なライセンスがあればOSのサポートがRed Hatから受けられるようになります。

これは、ライセンスにSCA(Simple Contents Access)が有効になっているためです。

SCAの概要と仕組み

Simple Content AccessがRed Hatのライセンスに実装されました。この影響でプールIDを指定しなくとも、Red Hatのアカウントに有効なライセンスがあれば、Base OSなどのリポジトリが有効になり、yum/dnfコマンドでrpmパッケージのインストールが可能になります。

Simple Content Access - Red Hat Customer Portal
このドキュメントでは、Simple Content Access を使用すべき理由と、Simple Content Access の有効化後に Satellite 環境で必要な操作上の変更について説明します。

OSにライセンスを適用する

これまでは、Red Hatのアカウントにあるライセンスを選んでOSに割り当てて登録する形でしたが、今後は、RHELをRed Hatのアカウントに接続するだけで有効なライセンスがあればライセンスを選んでOSに割り当てることなくリポジトリが有効になります。

言い換えると、Red Hatはアカウントにある、ライセンスが有効なものがあるのかないのかだけを判断するようになりました。

注記 (subscription-manager attach --auto や subscription-manager attach --pool <$POOLID> などの) サブスクリプションをアタッチするコマンドは廃止され、不要となりました。

以下のコマンドを実行してRHELをRHNに接続します。

subscription-manager register --username <$INSERT_USERNAME_HERE>

Red Hatのアカウントに有効なライセンスがあれば以下のような表示が出ます。

[root@RHEL95 ~]# subscription-manager status
+-------------------------------------------+
   システムのステータス詳細
+-------------------------------------------+
全体的な状態: 無効
コンテンツアクセスモードは、シンプルコンテンツアクセスに設定されています。このホストは、サブスクリプションのステータスに関係なく、コンテンツにアクセスできます。

システムの目的の状態: 無効

subscription-manager register –auto-attachを実行すると「自動割り当ての要求を無視します」と表記される

SCAが有効になる前のライセンスの割り当てでは、「subscription-manager register –auto-attach」コマンドを実行することでプールIDを自動で割り当てることができました。SCAが有効になっている状態で同コマンドを実行すると以下の通り、「自動割り当ての要求を無視します。」と表示されます。

[root@RHEL95 ~]# subscription-manager register --auto-attach --force
登録の解除中: subscription.rhsm.redhat.com:443/subscription
UUID が [UUID] のシステムの登録は解除されました
ローカルデータがすべて削除されました
登録中: subscription.rhsm.redhat.com:443/subscription
ユーザー名: [ユーザー名]
パスワード:
このシステムは、次の ID で登録されました: [ID]
登録したシステム名: [システム名]
自動割り当ての要求を無視します。Simple Content Access (SCA) が有効化されているため、組織 "数字" のサブスクリプションの割り当てが無効化されています。

有効になったリポジトリの確認

以下の通り、有効になったリポジトリを確認します。

[root@RHEL95 ~]# yum repolist all | grep 有効化
rhel-9-for-x86_64-appstream-rpms                              Red Hat Ent 有効化
rhel-9-for-x86_64-baseos-rpms                                 Red Hat Ent 有効化
[root@RHEL95 ~]#

BaseOS(rhel-9-for-x86_64-baseos-rpms)でインストールできるrpmパッケージの一覧は以下です。

第2章 リポジトリー | Red Hat Product Documentation
第2章 リポジトリー | Red Hat Documentation

AppStream(rhel-9-for-x86_64-appstream-rpms) でインストールできるrpmパッケージの一覧は以下です。

https://docs.redhat.com/ja/documentation/red_hat_enterprise_linux/9/html/package_manifest/appstream-repository
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