Linuxで使用するipコマンドの概要をまとめました。

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ipコマンドの概要
ipコマンドはLinuxのネットワークの設定と確認を行うコマンドです。
ipコマンドは、RHEL7からnet-tools(ifconfigなどのコマンド)にとって代わるものとして利用が推奨されています。
ip ユーティリティーは、ifconfig ユーティリティーに代わるものであることに注意してください。これは、( ifconfigが提供する) net-tools パッケージが InfiniBand アドレスに対応していないためです。
3.6. ip コマンドを使用した IP ネットワークの設定 | ネットワークガイド | Red Hat Enterprise Linux | 7 | Red Hat Documentation
3.6. ip コマンドを使用した IP ネットワークの設定 | ネットワークガイド | Red Hat Enterprise Linux | 7 | Red Hat Documentation
ipコマンドはiproute(iproute2)パッケージで提供されるコマンドでnet-toolsに代わるもの
前述の通り、ipコマンドはnet-toolsにとって代わるパッケージである、iprouteパッケージにて提供されるコマンドです。
net-toolsパッケージでは、ifconfigコマンド、netstatコマンド、arpコマンド等が提供されます。
ipコマンドでできること
ipコマンドでは以下の操作に対応します。
- IPアドレスの設定
- ルーティングの追加と削除
- ルーティング設定の確認
- 他
net-toolsパッケージで使えるコマンドと、iprouteパッケージで使用するコマンドの対応を表にまとめると以下のようになります。
| net-tools | iproute | |
| ルーティングの設定・確認 | route, netstat | ip route |
| IPアドレスの設定・確認 | ifconfig | ip address |
| ARPテーブルの確認 | arp | ip neigh |
| インターフェースの設定・確認 | ifconfig | ip link |
ネットワークの設定確認
ipコマンドでは設定されているネットワークの設定を確認することができます。
ルーティングテーブルの確認(ip route)
以下のコマンドを実行することで、ipコマンドでルーティングテーブルを確認できます。
ip route
routeを省略してrとして実行してもipコマンドでルーティングテーブルを確認できます。
ip r
IPアドレスの確認(ip address)
以下のコマンドを実行することでipコマンドでLinuxに設定されているipアドレスを確認できます。
ip address
addressはaddrともaとも省略することができます。出力結果はip addressと変わりません。
ip addr
ip a
ARPテーブルの確認(ip neigh)
以下のコマンドを実行することでARPテーブルを確認できます。
ip neigh
ネットワークインターフェースの確認(ip link)
以下のコマンドを実行することでネットワークインターフェースを確認できます。
ip link

