ブラウザから特定のサーバーのIPアドレスや、ドメインを入力してアクセスするとWEBページが表示されます。このときのWEBページに表示される処理をになっているのがApacheやNGINX(エンジンエックス)などのWEBサーバーソフトと呼ばれるものです。
ApacheはThe Apache Software Foundationによって開発されている、WEBサーバーソフトウェアです。
The Apache Software Foundationの概要については以下の記事で詳細をまとめています。The Apache Software Foundationが提供している有名なソフトとしてはApache HTTP Serverの他にTomcatなどがあります。
Apache HTTP Serverとは

Apache HTTP Serverは、前述の通りWEBサーバーソフトで、ブラウザからサーバーにアクセスしたときにhtmlなどで書かれたページを表示させる処理を担っているソフトです。
HTTPは、Hyper Text Transfer ProtocolのことでブラウザとApache HTTP Serverが通信するときに使われるプロトコルです。HTTPはサーバー上のHTMLファイルを読み取るために使用されます。
HTTP は、 HTML 文書などのリソースを読み取るためのプロトコルです。 これはウェブにおけるデータ交換の基礎をなし、クライアントサーバープロトコルであり、リクエストは受け取り者(一般にはウェブブラウザー)が生成します。 文書全体は、テキストコンテンツ、レイアウト指示、画像、動画、スクリプトなどのリソースから構成されます。
Apache HTTP Serverは通称Apache(アパッチ)と呼ばれる
Apache HTTP Serverを提供しているThe Apache Software Foundationは、Apache HTTP Server以外にもApacheと名前が付くプロジェクト(ソフトウェア)を提供していますが、通常、Apacheと呼ぶ際はApache HTTP Serverのことを指します。
Apache(アパッチ)という単語の由来はアパッチ族から
Apacheの単語の由来は、パッチが大量にあるサーバーではなく、アパッチ族に由来しています。詳細は以下の記事でまとめています。
Apache以外のWEBサーバー
Apache以外には、NGINXがWEBサーバーのシェアが多く有名で多くの会社で使われています。
Apache以外のWEBサーバーについては以下の記事で詳細をまとめています。
Apache HTTP Serverの使い方
Apache HTTP Serverは、サーバーにインストールしてデーモン(Linux)やサービス(Windows)として起動させて使用します。デーモンとは、常駐プログラムのことで、常にバックグラウンドで動作しているプログラムのことを指します。サービスはWindowsのデーモンで同じくWindows OS上でバックグラウンドで動作しているプログラムになります。
Apache HTTP Serverをサーバー上で使用するには、まずはサーバーにApache HTTP Serverをインストールします。
Apacheをインストールする
Apache HTTP Serverをインストールする方法を紹介します。
Windows Server 2025にApache HTTP Serverをインストールする

Windows ServerにApache HTTP Server をインストールするには、XAMPPを使用します。
日本語版のサイトは以下です。
以下のページからXAMPPをダウンロードしてインストールします。

RHEL9.5にApache HTTP Serverをインストールする
以下の記事でRHEL9.5にApache HTTP Serverをインストールした作業証跡をまとめています。
Apacheの設定ファイル
Red Hat Enterprise Linux10ではApacheの設定ファイルについて以下の通り格納されます。
パス | 説明 |
---|---|
/etc/httpd/conf/httpd.conf | 主要設定ファイル。 |
/etc/httpd/conf.d/ | 主要設定ファイル内に含まれている設定ファイル用の補助ディレクトリー。 |
/etc/httpd/conf.modules.d/ | Red Hat Enterprise Linux にパッケージ化されたインストール済みの動的モジュールを読み込む設定ファイルの補助ディレクトリー。デフォルト設定では、この設定ファイルが最初に処理されます。 |
Windows Server2025では、XAMPPをインストールした際に以下のApache 設定ファイルが生成されます。
C:\xampp\apache\conf\httpd.conf

XAMPPを起動した際に表示されるウィンドウのConfigボタンを押すことで、httpd.confファイルの編集を選択できます。


Apacheの起動・停止・設定の読み込み
Red Hat Enterprise Linux 9.x、10.xシリーズでApacheの起動・停止・設定の読み込みを行うには以下のコマンドを使用します。
systemctl start httpd
systemctl stop httpd
systemctl reload httpd
Windows Server 2025でApache を起動させるにはXAMPPのウィンドウからApacheのStartボタンを押下します。

Apacheで使用するポート番号・プロトコル
Apacheでは、通信時に以下のポート番号のプロトコルを使用します。
- 80 HTTP
- 443 HTTPS
HTTPSはHypertext Transfer Protocol Secureのことで、SSL(通信の暗号化)に対応したHTTPです。
Apacheを使用するときはファイヤウォールでポート番号80、443がふさがれていないことを確認する
Linux、Windows、どちらにも同じことが言えますが、ポート番号80、もしくは、443の通信がふさがれているとApache がブラウザからうまく通信することができません。