LinuCで出題される、BIOSとUEFIの概要についてより詳しく技術的内容を解説します。
BIOSとは
BIOSの動作についてLPI-JAPAN公式サイトで以下のように説明されています。
PCの電源を投入すると、マザーボードのフラッシュROMに書き込まれたBIOS(Basic Input/Output System)というソフトウェアが起動します。このBIOSの初期化プログラムが、PCに接続されている各種デバイスの初期化を行います。この過程を POST(Power On Self Test)といいます。POSTの段階で最初に初期化が行われるのはビデオカードです。
このビデオカードの初期化が終わるとよく目にするBIOSの初期化状況を表示する画面になります。各種デバイスの初期化が終了すると、BIOSは次の段階に入り、起動するためのドライブを探します。起動ドライブとなるのは通常FDD、HDD、 CD-ROMなどです。BIOSは起動ドライブを見つけるとそのデバイスをファーストブートドライブとして起動を試みます。最初にブートドライブとして何のデバイスが認識されるかはBIOSの設定次第ですが、ここではHDDの起動を中心に見ていきます。HDDの接続については、前回の「第四回 LinuxとH/W(PC)」でお話しましたが、IDEインターフェイスのHDDでは接続の場所によってブートの優先度が自動的に決まります。(優先度の最も高いのはプライマリのマスタです)こういったブートドライブとなりうるデバイスの中の最も優先順位が高いデバイスを、BIOSはブートドライブとして決定することになります。
ブートドライブが決定すると、BIOSはそのブートドライブの先頭セクタのロードという段階に移ります。HDDでは先頭セクタのことを MBR(Master Boot Record)といい、MBRは1台のHDDに1つしか存在しません。BIOSはこのMBRをメモリ上にロードし、MBR領域にあるプログラムに制御を移します。このMBR領域にあるプログラムを、一般的にブートストラップローダと呼びます。
UEFIとは
UEFIの概要を説明します。UEFIはUnified Extensible Firmware Interface(ユニファイド・エクステンシブル・ファームウェア・インタフェース)の頭文字で、UEFIについてはLinuC公式サイトでは以下のように説明されています。
「UEFI」(Unified Extensible Firmware Interface)は、マザーボードに直接搭載されており、
コンピュータに電源を投入した際に最初に起動するプログラムです。「UEFI」の役割は、OSを起動する前にコンピュータに搭載されている各種機器を初期化し、OSを適切に起動することです。
この役割は、以前は「BIOS」と呼ばれるプログラムが担っていました。しかし、BIOSは古いプログラムで時代遅れとなったため、新たに開発されたのが「UEFI」です。

UEFIは、BIOSより新しいプログラムで、BIOSと比べてGUIで視覚的にわかりやすく操作ができるという特徴があります。