LinuCレベル1 101試験の出題範囲「1.05.2 ハードディスクのレイアウトとパーティション」の技術的内容の解説をまとめました。
重要度 4 概要 Linuxシステムにおけるディスクパーティションの構成を設定できる。 詳細 パーティションについて理解し、操作できる。
・UEFI, ESP(EFI System Partition), fdisk
GPTでのgdisk および parted についての基本的な知識
・fdisk, gdisk, parted
システムの利用目的に沿ったパーティションの割当ができる。
・/ (root), /var, /home, /boot ファイルシステム, スワップスペース
LVMの基本的機能の基本概念、特徴、利点・欠点を理解している。
・物理ボリューム、論理ボリューム、動的拡張・縮小、スナップショッ

fdiskコマンドの概要
fdiskコマンドはMBR方式のハードディスクにおけるパーティションの作成、削除、変更および情報表示を行うコマンドです。
MBR方式のハードディスクとは、コンピューターのハードディスク(HDD,SSD)の読み込み方式にはMBR方式のものとGPT方式のものがあり、MBR方式を採用しているハードディスク(HDD,SSD)のことを指した表現です。
MBRは起動時に使用されるレコードで、コンピューターの電源を入れると、まずMBRのコードが実行され、ハードドライブからオペレーティング システム(OS)が読み込まれます。
fdiskコマンドの使い方
LinuC公式サイトに掲載されている、例題の解説からfdiskコマンドのオプションを引用して紹介します。
fdiskコマンドは、パーティションを操作するための代表的なコマンドです。
fdisk [デバイス名]
と指定することで、対話形式でサブコマンドを使ってパーティションの作成・削除・変更などが行えます。
主なサブコマンドは以下の通りです。l … 利用可能なパーティションタイプを表示します
n … 新規パーティションを作成します
d … パーティションを削除します
p … パーティション情報を表示します
t … パーティションタイプを変更します
w … パーティション情報の変更を保存して終了します
q … パーティション情報の変更を保存しないで終了します
m … ヘルプメニューを表示しますfdisk -l [デバイス名]
のように-lオプションを指定すると、デバイスのパーティションテーブルの状態を表示できます。

Linuxにおけるパーティションという概念について

LinuC公式サイトの記事を引用してLinuxにおけるパーティションという概念について説明します。パーティションは「区切り」を意味し、1つのハードディスク(HDD・SSD)を複数のハードディスクがあるかの用に扱う技術のことを指します。
「パーティション」は、日本語で「仕切り」を意味します。コンピュータの用語で「ハードディスクにパーティションを作成する」と言うと、その名の通りハードディスクに仕切りを設けることを言います。もっとも、多くの場合は「ハードディスクにパーティションを作成する」などという場合に用いられる「パーティション」とは、仕切られてできたハードディスクの「分割されてできた個々の領域」を指すことが多いのが現状です。ハードディスクをパーティショニング(パーティションに区切ること)すると、1つのハードディスクをあたかも複数のハードディスクがあるかのように扱うことができます。

LinuC101試験「1.05.2 ハードディスクのレイアウトとパーティション」の例題の紹介
以下の例題では、パーティションを作成するコマンドを問われる例題が掲載されています。

パーティションを作成するためのコマンドを選択してください。
- fsck
- mount
- fdisk
- mkfs
答えは3のfdisk(エフディスク)コマンドです。
LVMの概要
LVM(Logical Volume Manager)は日本語で「論理ボリュームマネージャ」を意味し、複数のディスクやパーティションにまたがった論理的なパーティションである「論理ボリューム」を構成することができます。
論理的(ろんりてき)というのは、実際にはハードディスクが分割されているわけでも、パーティションが分割されているわけでもありませんが、システム的にハードディスクやパーティションが分割されているように動作させている状態のことを表現したものです。
論理ボリュームは、作成後でも拡張や縮小(最新のRed Hat Enterprise Linux 9,10ではXFS(エックスファイルシステム)が採用されているため縮小は非対応)が可能です。
参考資料
当記事の作成に使用したLinuC公式サイトの資料です。
https://linuc.org/docs/seminar/20210123_linuc1.pdf


