LinuCレベル1 102試験の出題範囲「1.11.1 オープンソースの概念とライセンス」の技術的内容を解説します。
重要度 2 概要 オープンソースの定義や特徴を知っている。主要なオープンソースのライセンスについて知っている。 詳細 オープンソースの定義を理解している。自由ソースコードオープンソースの特徴を理解している。著作物無保証継続した開発多くのライセンスが存在主要なライセンスの特徴を知っている。GPL, AGPL, LGPL, MPL, BSD系(MIT, Apache V2), パブリックドメイン改変と再配布
オープンソースの概要
オープンソースは、プログラムのソースコードが一般公開されていて、誰でも自由に改良を加えることができる開発モデルのことを指します。
オープンソース (open source) とは、ソフトウェアのソースコードを一般公開し、自由な使用、改良、配布を許可する開発モデルです。元々はオープンソースソフトウェア (OSS) を指す言葉でした。オープンソース・ソフトウェアは、誰でもアクセスできるように設計されたコードで、誰もが好きなように表示、変更、配布することができます。

オープンソースの文化や、ライセンスなど、オープンソースに関する具体的な概要については以下のLinuC公式サイトとLinuCを提供しているLPI-JAPAN公式サイトの記事を参照することで理解が深まります。

オープンソース・イニシアティブ(OSI)の概要
オープンソースの定義については非営利組織であるOSIが提供しています。
Linux をはじめとして、すべてのソフトウェアは著作物です。そのため、ソフトウェアは、著作者がソフトウェアを使うためのライセンスを定義しています。オープンソースソフトウェアは、ライセンスが、「オープンソース・イニシアティブ(OSI)」によって策定された定義に沿っているものになります。
代表的なオープンソースソフトウェアにはLinux、Apache HTTPD server、Apache Tomcat、Postfix、Samba、PostgreSQLなどがあります。また、Linux上で動作するユーティリティ類もオープンソースソフトウェアです。
以下がOSIの公式サイトです。

OSIの組織概要の詳細については以下のページで確認できます。
オープンソース・イニシアティブ(OSI)が定めるオープンソースの定義
OSI(Open Source Initiative)は、オープンソースを以下のように定義しています。
- 再配布を自由に認める
- ソースコードを無償で公開できる
- 派生物を自由に利用できる
- 原著作者のソースコードを明示する
- 特定人物・集団を差別しない
- 使用分野を差別しない
- ライセンスは平等に分配する
- 特定製品に限定したライセンスにしない
- 他のソフトウェアを制限するライセンスにしない
- ライセンスは技術中立でなければならない

オープンソースの特徴
OSIの定義を参照して、オープンソースの特徴をまとめると以下の引用の通りになります。
オープンソースの特徴
OSIの定義に基づいたオープンソースソフトウェアは以下の特徴があります。
- 著作権
オープンソースソフトウェアは、著作物であり、設定されているライセンスに従って使えるものです。ライセンスの内容は種々あり、規定されている内容も異なります。- 無保証
オープンソースソフトウェアは、基本的に「無保証」です。著作者は、ソフトウェアが予期した動作をするか、しないかの保証をせず、その動作によって何らかの損害を被ったとしても補償することはありません。- 開発継続性
オープンソースソフトウェアは、そのソフトウェアのコミュニティを通じてメンテナンスや新機能開発を継続して行うことが可能です。商用ソフトのようにサポートの打ち切りによりソフトウェアが使えなくなることはありません。

参考資料
本記事の作成に使用した参考資料を掲載します。




