LinuCレベル1から3(300,303,304)まですべて合格してみた体験談:Linux環境の理解

IT資格

LinuCのレベル1(101,102)、レベル2(201,202)、レベル3(300,303,304)のすべての試験に合格したので、その体験談をまとめました。

  1. 筆者の自己紹介
  2. LinuCレベル1勉強スタート時点での保有資格
    1. CCNAを持っているとLinuCレベル2 201試験が理解しやすくなる
  3. Linuxは学生のころに触っていた
    1. Ubuntuを使っていることを就職でアピールする学生がいる件について
  4. なぜLinuCレベル1から3まで合格しようと思ったのか
  5. 現場で稼働しながら取得した
  6. LinuC1~3まですべて取得してみた所感
  7. 現場で使う技術を網羅的に理解できた
  8. ウォーターフォール開発で設計・構築に関与できる
  9. 各レベルごとの感想は後述
  10. LinuCの弱点・LinuC取得後の課題
  11. LinuCはあくまでLinuxを使用する環境の技術の概要が理解できるだけなので、Linux以外は具体的なソフトの仕様は別途学ぶ必要がある
  12. LinuCで問われるディストリビューションはRed Hat Enterprise Linuxだけじゃない
  13. Linux以外で学んだほうがいいと感じたソフト等の紹介
  14. ハイパーバイザー(VMware ESXi、vCenter)の理解
  15. Red Hat Enterprise Linuxの理解
  16. Windows Server の理解
  17. Cluster Proの理解
  18. Zabbixの理解
  19. LinuC各試験の合格体験記
    1. LinuCレベル1の合格体験記
    2. レベル1はLinuxでの運用ができるレベルのスキルが手に入る
    3. LinuCレベル2の合格体験記
    4. LinuCレベル2まで合格すると設計構築ができる
    5. LinuCレベル3の合格体験記
  20. CCNAとLinuCレベル3までを取得した後に取得した資格
  21. LinuC取得後はAWSソリューションアーキテクトのアソシエイトとプロフェッショナルも取得した
  22. まとめ

筆者の自己紹介

LinuCをレベル1からレベル3まで取得しています。

LPI-Japan My Account

最終学歴は法政大学経済学部卒業で、現在の職業はゲームエンジニアです。

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インダストリアルゲームズの公式サイトへようこそ! 当サイトでは以下の情報をまとめて提供します。 IG STOR ... Read more

職歴は、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニアです。学歴や詳しい経歴は以下の記事でまとめています。

LinuCレベル1勉強スタート時点での保有資格

LinuCレベル1の勉強を始めた時点では、CCNAを持っていました。

CCNAを持っているとLinuCレベル2 201試験が理解しやすくなる

CCNAで問われるネットワークの知識・技術とLinuCレベル2 201試験で問われるネットワークの技術は一部かぶっています。そのため、CCNAを持っているとLinuCレベル2 201の学習がある程度進みやすくなります。

Linuxは学生のころに触っていた

中学生くらいの時に、まだ当時Google Chromeが開発されてリリースされて話題になり始めたころにLinuxにふれたことがあります。Windowsよりも軽量で高速なOSがあるということをインターネットで調べて知り、UbuntuをCDに焼いてそれをパソコンに挿入して再起動することでパソコンにLinux(Ubuntu)をインストールして使っていました。

Enterprise Open Source and Linux | Ubuntu
Ubuntu is the modern, open source operating system on Linux for the enterprise server, desktop, cloud, and IoT.

ちょうどTwittterが登場した当たりの時代です。LinuxのブラウザはFirefoxを使いました。Edgeもまだない時代です。

Ubuntuを使っていることを就職でアピールする学生がいる件について

就職活動でUbuntuが使えることをアピールする学生がいますが、Ubuntuは多くの現場で使用されるRed Hat系とコマンドが異なるのと、GUI・CUIでの操作の違いがあるため、Linuxに関心があるということはアピールできますが現場での即戦力としてのアピールとしては少しずれています。

もちろん筆者もUbuntuは使ったこともありますし、魅力的なディストリビューションであることは間違いありません。ただし就職して、インフラエンジニアになるという観点ではアピールとしては少しずれているということになります。

なぜLinuCレベル1から3まで合格しようと思ったのか

サーバーのOSに関する理解を深めるために取得しました。

単にサーバーの運用をするエンジニアというだけでなく、Linuxの構造や仕組みまで理解して、そのうえで業務に貢献できるエンジニアになりたいと思い、資格の取得に至りました。

現場で稼働しながら取得した

SES企業に所属し、ネットワークエンジニアとして稼働しながら、合計半年ほどの期間をかけてLinuCレベル1から3までの資格を取得しました。

LinuC1~3まですべて取得してみた所感

実際に取得してみた感想をまとめました。

現場で使う技術を網羅的に理解できた

実際、資格を取得した後会社を転職し、サーバーの構築現場に配属され、資格で学んだ内容を現場でいかすことができました。LinuCの資格取得は現場での作業にかなり貢献することができる資格です。

ウォーターフォール開発で設計・構築に関与できる

LinuCレベル2認定を取得した当たりから、要件定義、基本設計、詳細設計、テスト、納品まで上流工程からの仕事に貢献することができるようになったと感じました。

各レベルごとの感想は後述

各レベルごとの体験記については本記事後半で紹介します。次の見出しでは、LinuCを取得した後に残る課題について紹介します。

LinuCの弱点・LinuC取得後の課題

LinuCの弱点についても紹介します。LinuCは一見するとLinuxに関する優れた資格に見えますが、資格としての弱点も当然あります。主な弱点の一つが、LinuCはLinuxに関する技術全般を学ぶ資格であるということです。

どういうことかというと、LinuCはどちらかというとアーキテクチャ、つまり、システムの構造や技術の概要を学ぶことには適しているが、具体的なソフトウェアの製品仕様を学ぶことには適していないということです。

例えば、Red Hat Enterprise Linuxは多くのサーバーに採用されるOSですが、LinuCはRed Hat Enterprise Linuxに特化している資格ではないわけです。LinuCを取得した後に登場する課題は「各製品の詳細な仕様と技術の理解」です。

詳しくは以下で解説していきます。

LinuCはあくまでLinuxを使用する環境の技術の概要が理解できるだけなので、Linux以外は具体的なソフトの仕様は別途学ぶ必要がある

LinuCの資格は、Linuxを操作する必要のある業務環境でLinuxに関連する技術の理解を深めることができる資格です。具体的な製品の仕様などは学ぶことができない点がLinuCの弱点の一つです。

LinuCで問われるディストリビューションはRed Hat Enterprise Linuxだけじゃない

LinuCで触れるディストリビューションがRed Hat Enterprise Linuxだけではないので、実際現場でLinuxの操作に関する技術力をアピールしたければLPIC/LinuCに加えてRed Hat認定資格も受験するのがおすすめです。

Linux以外で学んだほうがいいと感じたソフト等の紹介

Linuxに関連するソフトで理解しておいたほうがよいと感じたものを紹介します。

ハイパーバイザー(VMware ESXi、vCenter)の理解

仮想化環境では基本的にはESXi,vCenterかNutanixが使われます。VMware ESXiの資格もありますが、そちらの学習を検討するのもいいことだとおもいます。構築作業を経験する現場に入る場合、どちらにしてもESXiなどのVMware製品に関わることになります。

Red Hat Enterprise Linuxの理解

多くの大規模サーバーではRed Hat Enterprise Linuxが採用されます。LinuCはLinuxとLinuxに関連する技術の概要を理解する資格なので、具体的にRed Hat Enterprise Linuxを理解する資格ではありません。

Red Hat Enterprise Linuxの操作ができることを証明するRed Hatの認定資格の取得もスキルアップにはお勧めです。

Windows Server の理解

Linuxだけのサーバーはあまりなく、Windows ServerとLinuxを混合で使います。Windows Serverの使い方や概要も理解しておくのがおすすめです。

Cluster Proの理解

複数台のサーバーを障害対策として紐づけることを冗長化といい、この冗長化をするためにNECが開発しているCluster Proが使われます。LinuCではCluster Proに関する内容は問われず、冗長化に関する技術のみ問われます。

Zabbixの理解

サーバーの監視にはZabbixを使用することがあります。Zabbixも具体的な技術に関して問われることがありません。

LinuC各試験の合格体験記

各試験の合格体験記を紹介します。

LinuCレベル1の合格体験記

LinuCレベル1に合格するためにやったことを以下の記事でまとめています。

レベル1はLinuxでの運用ができるレベルのスキルが手に入る

LinuCレベル1はLinuxがある環境で運用保守業務ができるレベルのスキルが証明できます。

LinuCレベル2の合格体験記

LinuCレベル2の合格体験記は以下で紹介しています。

LinuCレベル2まで合格すると設計構築ができる

LinuCレベル2は設計と構築に関する資格なので、基本設計や詳細設計で実力を発揮できます。

LinuCレベル3の合格体験記

LinuCレベル3の合格体験記を紹介します。

CCNAとLinuCレベル3までを取得した後に取得した資格

CCNAとLinuCでネットワークとOSの理解を深めた後、目標を新たに設定しました。それはAWSの資格取得とAWSの技術的理解です。

LinuC取得後はAWSソリューションアーキテクトのアソシエイトとプロフェッショナルも取得した

CCNAとLinuCを取得していれば、ある程度サーバー構築に関しては理解が進んでいて、技術的に理解が追い付かないということは特になくなります。

次いで必要になるのはOracleDatabaseを使用するのでOracle関連の資格だとは思いますが、いったんは人気も高いAWSの資格を取得していくことにしました。

まとめ

LinuCは一見するとただのLinuxの資格のように思えますが、実際にはLinuxを使用する環境でLinuxに関連する技術全般の概要と理解を問う資格試験です。

4択の問題だけでなく、一部はコマンドの入力を問われる問題も出題され、実際に合格できれば、現場で一定の活躍が見込める技術力を証明できます。

筆者はネットワークエンジニアとして稼働しながらLinuCレベル1からレベル3までに半年間かけて勉強して合格し、その後サーバーの設計・構築の担当者として稼働することができました。

LinuCを保有することは、多くのエンジニアとしての可能性を広げることになる資格試験だと感じています。提供している合格体験記や、技術の参考記事が皆様のキャリアの助けになれば幸いです。

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