ルーティングに関する通信プロトコルの概要をまとめました。
ルーティングとは
ルーティングとは、NW機器やサーバーがどの宛先に通信するかを決める通信経路を決める概念のことです。
サーバーやネットワーク機器それぞれに対してコマンドを実行するなどしてネットワークのルーティング設定を追加します。
ダイナミックルーティングとスタティックルーティング
ルーティングにはダイナミックルーティングとスタティックルーティングがあります。
ダイナミックルーティングは日本語で動的ルーティングと訳され、自動で通信経路が決まるルーティング設定です。
スタティックルーティングは静的ルーティングと翻訳されます。
ルーティングテーブル
ルーティングプロトコルの確認はルーティングテーブルを確認することで可能です。
使用するOSによってルーティングプロトコルの表示内容に若干の違いはありますがおおむね表示される内容は同じです。
ルーティングテーブルでは以下の内容を確認できます。
- 宛先ネットワークアドレス、ホストアドレス(IPアドレス)
- サブネットマスク
- パケットを転送する転送元の機器のIPアドレス
- パケットを送信する機器のインターフェース
- ルーティングプロトコルなどの経路情報のソース
- ルーティングプロトコルの優先度
- 経路選択のための距離やコストの値を示すメトリック
例えばRed Hat Enterprise Linux 9.6では以下のようにルーティングテーブルを確認できます。
[root@RHEL96 ~]# ip route show
default via 192.168.242.2 dev ens160 proto dhcp src 192.168.242.134 metric 100
192.168.242.0/24 dev ens160 proto kernel scope link src 192.168.242.134 metric 100
Ciscoのネットワーク機器で設定されているルーティングテーブルの状態を表示するには、ユーザ EXEC モードまたは特権 EXEC モードで show ip route コマンドを使用します。
ルーティングプロトコルにおけるAS(Autonomous System, 自立システム)
そもそも、インターネット上のIPアドレスは「ICANN(アイキャン)」が管理しています。IPアドレスの全空間の中から(全IPアドレスの中から)、AS(Autonomous System, 自立システム)と呼ばれる概念でIPアドレスをまとめて割り振っています。
AS内とAS同士を接続するルーティングプロトコル
前述したようにICANNがIPアドレスを管理していて、ASという単位でIPアドレスの割り振りを行っています。
この割り振られたAS内部のIPアドレス同士での通信を行うルーティングプロトコル(IGP, Interior Gateway Protocol)と、異なるAS同士をつなぐルーティングプロトコル(EGP, Exterior Gateway Protocol)とが存在します。
AS内の接続を行うルーティンプロトコルをIGP(Interior Gateway Protocol)
前述の通り、ICANNが定めるAS内のIPアドレス同士の通信を行うルーティングプロトコルをIGPと分類します。Interior (インテリア)という単語は建物の内部という意味を持ちます。
AS間の接続を行うルーティンプロトコルをEGP(Exterior Gateway Protocol)
前述の通り、ICANNが定めるAS間のIPアドレス同士の通信を行うルーティングプロトコルをEGPと分類します。Exterior(エクステリア)という単語は建物の外部という意味を持ちます。
AS内もしくはAS間をつなぐルーティングプロトコルの詳細
機器のルーティングに使うプロトコルを紹介します。
BGP
BGPはBorder Gateway Protocol(ボーダー ゲートウェイ プロトコル)の頭文字で、AS間を接続するルーティングプロトコルです。経路ベクトル方式(パスベクトル方式)が採用されています。
BGPは前述の分類ではEGP(Exterior Gateway Protocol)に分類されます。
OSPF
OSPFはOpen Shortest Path First(オープン ショーテスト パス ファースト)の頭文字で、AS内を接続するルーティングプロトコルです。リンクステート方式が採用されています。
OSPFは前述の分類ではIGP(Interior Gateway Protocol)に分類されます。
RIP
RIPはRouting Information Protocol(ルーティング インフォメーション プロトコル)の頭文字で、AS内を接続するルーティングプロトコルです。距離ベクトル方式が採用されています。
RIPは前述の分類ではIGP(Interior Gateway Protocol)に分類されます。
RIPにはバージョン1とバージョン2があり、バージョン2では、サブネットマスクに対応しているという特徴があります。
参考資料
本記事を作成するのに使用した参考資料を掲載します。




