SMBとCIFSの違いについての概要まとめ

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Windowsのファイル共有プロトコル、SMBとCIFSの違いをまとめました。

SMBとCIFSの違いについて、以下のMicrosoft公式資料を参考に情報をまとめて解説します。

Microsoft SMB プロトコルと CIFS プロトコルの概要 - Win32 apps
サーバー メッセージ ブロック (SMB) プロトコルの Microsoft の実装について説明します。

SMBの概要

SMBは「Server Message Block」の頭文字です。

サーバー メッセージ ブロック (SMB) プロトコルはネットワーク ファイル共有プロトコルであり、Microsoft Windows に実装されている場合は Microsoft SMB プロトコルと呼ばれます。 プロトコルの特定のバージョンを定義するメッセージ パケットのセットは、方言と呼ばれます。 Common Internet File System (CIFS) プロトコルは SMB の方言です。 SMB と CIFS はどちらも、VMS、いくつかのバージョンの Unix、およびその他のオペレーティング システムでも使用できます。

SMBは通称「Samba(サンバ)」と呼ばれる

SMBはSMB(エスエムビー)だと呼びにくいこともあり、「Samba」と呼びます。

Windows Networkでは、Windows同士のファイル共有、プリンタ共有ができるほか、コンピュータ名の管理などを行うことができます。Windows Networkで利用されているプロトコルに「SMB(Server Message Block)」と呼ばれるものがあり、この「SMB」に母音をつけ足して「Samba」という名前になっています。

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Sambaという呼ばれ方の由来についてはWikipediaに詳細があります。

Sambaという名前は、Windowsで使用されているネットワークファイルシステム「SMB (Server Message Block)」に、2つの母音を入れて作られている。Sambaはもともと「smbserver」と呼ばれていたが、SMBserverの商標をもつSyntax[6]から登録商標であるとの通告があったため、名前が変更された。S, M, B が含まれる単語を探し、Samba が選ばれた。次点の名前は、salmonberry であった[7]。

Samba - Wikipedia

CIFSの概要

CIFSは Common Internet File System の頭文字で、「SMBの方言」とMicrosoft公式サイトの記事には記載があります。

プロトコルの特定のバージョンを定義するメッセージ パケットのセットは、方言と呼ばれます。 Common Internet File System (CIFS) プロトコルは SMB の方言です。 SMB と CIFS はどちらも、VMS、いくつかのバージョンの Unix、およびその他のオペレーティング システムでも使用できます。

Microsoft SMB プロトコルと CIFS プロトコルの概要 - Win32 apps
サーバー メッセージ ブロック (SMB) プロトコルの Microsoft の実装について説明します。

CIFSはSMBを拡張して作られたが、その後、SMBの最新バージョンがCIFSにとって使われるようになった

CIFSは1990 年代半ばにSMBを拡張するものとして、Microsoft によってリリースされました。

CIFS は 1990 年代半ばに、サーバーメッセージブロック (SMB) ファイルアクセスプロトコルを拡張するものとして、Microsoft により最初にリリースされました。CIFS は Windows オペレーティングシステムのネットワーク環境で広く使用されていましたが、最近のシステム実装では、SMB の後のバージョンが CIFS に取って代わりました。

CIFS では、実装とプロトコルの詳細はリリース時に広く文書化されていませんでした。このため、特に混在 OS 環境では、複雑なネットワーク管理が困難になります。

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しかしながら、その後のSMBのバージョンがCIFSにとって代わって使われるようになっています。

つまり、CIFSは一時的にSMBの拡張として登場したが、結局のところSMBが使われるようになっている、というのが今(2025年10月時点)の実態です。

SMBとCIFSの違い

LinuC公式サイトに掲載されている、例題の解説に以下のような記述があります。

SMBとCIFSはどちらもWindowsファイル共有を実現するためのプロトコルですが、プロトコルの構成が若干異なっています。

・SMB
NetBIOSを使用している。NetBIOSはNetBEUI上、あるいはTCP/IP上で動作する。

・CIFS
TCP/IPを直接使用している。

SMBはTCP/IP上でも動作します(NBT:NetBIOS over TCP/IP)が、インターネットを経由して使うことは当初想定されていませんでした。そこで、インターネットでの使用に最適化されたプロトコルがCIFSということになります。
最終的に実現できていることは大きくは変わりませんが、プロトコルの構成が異なること、ポート番号なども異なっていることに注意しなければならないでしょう。

SMB/NetBIOS:ポート137からポート139を使用
CIFS:ポート445を使用

Linuxでは、Windowsファイル共有をマウントするためにはmount.cifsコマンドが用意されています。また、smbclientコマンドを使用すると、Windowsファイル共有を対話的に操作することができます。

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SMBとCIFSでは、使用するポート番号が異なっていることがわかります。

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