Tera Termでシスコのネットワーク機器を操作する方法をまとめて紹介します。
CiscoルータやCatalystで使用するコマンドをまとめました。
以下Cisco公式資料を参考にしています。
Tabキーを打つとコマンドを補完できる
コマンドを入力しかけの状態でTabキーを入力すると、Cisco機器はコマンドの入力を補完します。
例えば、グローバル コンフィギュレーション モードの状態でintと入力し、そのうえでTabキーを入力すると以下のような挙動を取ります。
Cisco(config)# int ※この状態でTabキーを入力
Cisco(config)# interface
ter len 0コマンド
シスコのネットワーク機器のコマンドは、入力した後一定の行を超える結果を出力する場合出力結果が「—-more—-」で区切られてしまい、スペースキーを押さないと詳細を確認することができません。
ter len 0コマンドを入力すると、「—-more—-」でコマンドの出力結果が区切られずにコマンド実行結果を表示させることができます。
ter len 0コマンドは以下のコマンドの省略です。処理は以下のコマンドと違いはありません。
terminal length 0
Cisco IOS CLI コマンド モードの概要
シスコのネットワーク機器は、コマンドを実行するモードがいくつかあります。
たとえば、特権execモードでしか実行できないコマンド、グローバル コンフィギュレーション モードで実行する必要があるコマンドなど、があります。実行したい処理に合わせてモードを変更します。
上記のシスコ公式サイトでは、以下のモードについてまとめています。
次の項では、これらのコマンド モードについて詳しく説明します。
- 「ユーザ EXEC モード」
- 「特権 EXEC モード」
- 「グローバル コンフィギュレーション モード」
- 「インターフェイス コンフィギュレーション モード」
- 「サブインターフェイス コンフィギュレーション モード」
- 「ROM モニタ モード」
enableコマンドで特権EXECモードにする
enableコマンド、もしくはenableを省略したenコマンドを実行することで、シスコのネットワーク機器を特権モードに変更できます。
Cisco> enable
Cisco> en
ユーザーの後ろの文字が「#」になる
特権モードではユーザーの後ろの文字列が「#」になります。
Cisco#
enableコマンド実行後にconf tコマンドを実行してグローバル コンフィギュレーション モードにする
enableコマンドを実行して特権モードになったあと、configure terminalコマンドを実行する、もしくはそれを省略したconf tコマンドを実行することでグローバル コンフィギュレーション モードに入ることができます。
Cisco# configure terminal
Cisco# conf t
グローバル コンフィギュレーション モードでは、機器のホスト名の右側の文字列が「(config)#」になります。
Cisco(config)#
グローバル コンフィギュレーション モードから、以下の3モードのいずれかに移行することができます。
- VLANコンフィギュレーションモード
- インターフェースコンフィギュレーションモード
- ラインコンフィギュレーションモード
VLANコンフィギュレーションモードへの移行
例えば、VLAN ID 10に対して設定をするには、以下のように実行します。
Cisco> en
Cisco# conf t
Cisco(config)# vlan 10
インターフェースコンフィギュレーションモード
インターフェースコンフィギュレーションモードに移行するには以下のようにコマンドを実行します。
Cisco> en
Cisco# conf t
Cisco(config)# interface gigabitethernet 1/3
インターフェイスコンフィギュレーションモードは、範囲指定をすることもできます。一つのインターフェースだけでなく複数のインターフェースに対して一度に設定が可能です。
Cisco(config)# interface range gigabitethernet1/0/3 - 10
Cisco(config-if-range)#
コンマで範囲を区切ることもできます。
Cisco(config)# interface range gigabitethernet1/0/1 - 5 , gigabitethernet1/0/10 - 12
Cisco(config-if-range)#
interfaceコマンドはintと省略することができます。
Cisco(config)# int
ラインコンフィギュレーションモード
以下のようにグローバル コンフィギュレーション モードでコマンドを実行することでラインコンフィギュレーションモードにできます。
Cisco(config)# line console 0
Cisco(config-line)#
showコマンド
シスコの機器で設定を確認するには、showコマンドを実行します。
| include をshowコマンドの後ろにつける
以下のように実行することで、showコマンドで参照するデータの中から文字列を検索できます。
show | include <検索したい文字列>
shutdown コマンド
Ciscoのネットワーク機器では、shutdownコマンドでインターフェースを無効化できます。また、インターフェイスの再起動をするにはno shutdown コマンドを実行します。
shutdown
インターフェイスをディセーブルにするには、 shutdown インターフェイス コンフィギュレーション コマンドを使用します。ディセーブルされたインターフェイスを再起動するには、このコマンドの no 形式を使用します。
たとえば以下の形で実行します。以下の例では、gigabitethernet 0/10を無効化します。
Cisco(config)# interface gigabitethernet 0/10
Cisco(config-if) # shutdown
shutdown vlanコマンド
指定のVLANをシャットダウンするにはshutdown vlanコマンドでvlanIDを指定して実行します。
no shutdown vlan <VLAN ID>の形式で実行するとVLANを再起動します。
指定の VLAN のローカル トラフィックをシャットダウン(中断)するには、 shutdown vlan グローバル コンフィギュレーション コマンドを使用します。VLAN のローカル トラフィックを再開するには、このコマンドの no 形式を使用します。
exitコマンド
exitコマンドは、Ciscoのネットワーク機器のモードを一つ前のモードに戻るのに使用します。使用例は以下です。
Cisco(config)# exit
Cisco#
インターフェースコンフィギュレーションモードからグローバルコンフィギュレーションモードに戻るには以下のように実行します。
Cisco(config-if)# exit
Cisco(config)#
VLANコンフィギュレーションモードからグローバルコンフィギュレーションモードに戻る時には以下のように実行します。
Cisco(config-vlan)# exit Cisco(config)#
特権EXECモードでexitコマンドを実行するとログアウトします。
Cisco# exit Switch con0 is now available Press RETERN to get started.
endコマンド
endコマンドは、複数のモード間のコンフィギュレーションモードを中継せずに、一度endコマンドを実行すれば特権EXECモードに戻れるコマンドです。
exitコマンドは、モードを一つずつ切り替えるのに対して、endコマンドは一度に特権EXECモードに変更できます。
disableコマンド
特権EXECモードからユーザーEXECモードに移行するのにdisableコマンドを使用します。
Cisco# disable
Cisco>


