iPhone14までのiPhoneシリーズは、LightningUSBのみ対応となっていましたが、iPhone15シリーズからUSB-TypeCに対応となりました。本記事では、iPhoneがUSB-TypeCに対応するということに関する影響をまとめました。
出歩く際や宿泊する際の持ち運ぶケーブルを減らせる
これまでのiPhoneは独自の規格であるLightningUSBのみにしか対応していなかったため、iPhoneを充電するためだけにLightningUSBに対応しているケーブルを持ち運ぶ必要がありましたが、iPhoneがモバイルバッテリーやAndroid端末など様々なデバイスで採用されているUSB-TypeCに対応したことでUSB-TypeCに対応したケーブルが一つあればそれで複数の機器の充電に対応するといったことが可能になりました。
AndroidとiPhoneで共通の周辺機器を使用できる
これまでのiPhoneシリーズはLightningUSBを採用していたことから、Androidでは使える周辺機器がiPhoneで使えず、iPhoneにはiPhone用の周辺機器が必要でした。この影響によりAndroidとiPhoneを併用している場合は周辺機器を複数所有しなくてはならないなどといったことが想定されましたが、今後はAndroidとiPhoneで共通の周辺機器の利用が可能になります。
周辺機器の消費を抑えることができる
AndroidとiPhoneが共通の周辺機器を使用可能になることで、周辺機器製造メーカーもAndroid用とiPhone用で分けて周辺機器を製造する必要がなくなります。消費者もAndroid用、iPhone用と分けて周辺機器を購入しなくなるため消費を抑えることが可能です。
Appleにとっては収益減のリスクがある
ここからはiPhoneを製造しているApple視点の話ですが、LightningUSBをiPhoneに採用するということは、Appleを含むiPhoneの周辺機器メーカーにとっては収益を確保するという点においてとても重要なことでした。しかしながら、前述のとおり、iPhoneがUSB-TypeCを採用することで当然iPhoneがLightningUSBを採用した場合と比べて周辺機器に対する消費が減ることが予測されるため、iPhoneシリーズにUSB-TypeCを採用することはAppleにとって収益源のリスクとなりえます。
それでもAppleがiPhoneにUSB-TypeCを採用する理由
これはAppleが公式に発表したことではありませんが、EUでUSB-Cを必ず搭載しなければならないという法律が作られたためだと考えられています。
今後のiPhoneにもUSB-TypeCが採用されるのか
結論、今後のiPhoneでもTypeCが採用される可能性が高いでしょう。欧州では、TypeCを採用しなければならない法律がある以上、Appleはこれに従わざるを得ません。
旧型(LightningUSB採用)と新型(TypeC)について
旧型のLightningUSBを採用しているiPhoneは今後中古価格が下落する可能性があります。これまでもiPhoneのポートは規格が変更されたことがあり、その際にも旧型のiPhoneの価格が下落する、といったことがありました。現状、旧型のLightningUSBが採用されているiPhoneが市場に多く流通していることもあってLightningUSB採用のiPhoneの価格が下落しているということはありませんが、今後LightningUSBを採用しているiPhoneについては価格が落ちる可能性は十分あります。
TypeC採用iPhoneに買い替えるべき?
LightningUSBが採用されているiPhoneは時間の問題で買取価格が下落する可能性があります。iPhoneのバッテリーがへたってきている、旧型のiPhoneに飽きてきたなどといった状況であれば、なるべく早めにTypeC採用のiPhoneに乗り換えることをおすすめします。
バッテリーの傷み具合は、「設定」 >「バッテリー」と選択してから、「バッテリーの状態と充電」をタップすることで確認可能です。ここで確認できる「最大容量」が80%を下回っていれば、そのiPhoneのバッテリーは交換が推奨される状態ということになります。
iPhoneのバッテリーの状態と使用状況を確認する – Apple サポート (日本)
まとめ
これまでLightningUSBでなければ充電・データの送受信ができなかったiPhoneですが、TypeCの採用によりAndroidと同じ規格になり、充電・データの送受信がしやすくなりました。LightningUSBは独自規格であることなどからTypeCよりも高価で、破損・断線などした際の購入費が負担でしが、今後はそういった負担もなくなることになります。
TypeCがiPhoneに採用されたことは、環境への配慮という点でも消費者の負担という点にも優れた出来事だといえます。