CCNPコア試験 ENCOR(350-401)「10% 2.0 仮想化」の技術的内容の解説をまとめました。
以下の内容について詳細を解説します。
10% 2.0 仮想化
2.1 デバイス仮想化技術の説明
2.1.a ハイパーバイザ タイプ 1 および 2
2.1.b 仮想マシン
2.1.c 仮想スイッチング
2.2 仮想化データ経路の構成および確認
2.2.a VRF
2.2.b GRE および IPsec トンネリング
2.3 ネットワーク仮想化の概念の説明
2.3.a LISP
2.3.b VXLAN
仮想化の概要
仮想化とは、物理的な機器に対して、仮想的に複数のサーバーやネットワーク機器を機能させることを言います。仮想的にとはどういうことかというと、本来実際に物理的に存在しているサーバー1台やネットワーク機器1台に対して、1つのサーバー用OS、ネットワーク機器のOSしか動作しませんが、仮想化技術を使用することで1台の物理的な機器に対して複数のOSを使用することができます。
サーバの仮想化
物理的なサーバー1台に対して複数のOSが使えるようにした環境を仮想化環境といいます。サーバー上で例えばWindows ServerとRed Hat Enterprise Linuxが使えるような状態をサーバーの仮想化といいます。
サーバーの仮想化には、ハイパーバイザを使用します。

サーバー仮想化のメリット
サーバーを仮想化することで以下のメリットを得られます。
- 物理的なサーバの台数を減らすことができる
- CPUやメモリなどの物理サーバーのリソースを効率的に使用することができる
- 新しいサービスを導入する際、サーバーを購入しなくていいので、新しいサービスを速やかに導入できる
VM、Virtual Machine、仮想マシンの概要
VM、Virtual Machine、仮想マシンすべて同じ概念です。仮想マシンのことを英語でVirtual Machineと書き、Virtual Machineの頭文字をVMと書きます。
仮想マシンの構成ファイル
仮想マシンに使用されるファイル形式は以下です。
| 構成ファイル/フォーマット | 説明 |
|---|---|
| VMX | 仮想マシンの設定ファイル |
| VMDK | ハードディスクの内容を格納する仮想ディスク |
| OVF (Open Virtualization Format) | 仮想マシンの複製や移転などを行うフォーマット |
| OVA (Open Virtual Appliance) | OVF一式を圧縮したファイル |
vSwitch、Virtual Switch、仮想スイッチの概要
vSwitch、Virtual Switch、仮想スイッチはすべて同じ「仮想スイッチ」のことを指します。VM同様に、書き方が異なるだけで同じ概念です。
vSwitchは、サーバ上のソフトウェアによって仮想的に作成するL2スイッチのことで、仮想サーバをネットワークに接続するために使用します。
vSwitchの「標準仮想スイッチ」と「分散仮想スイッチ」
スイッチには標準スイッチと分散スイッチがあります。

それぞれ標準スイッチと分散スイッチを仮想化させたものが「標準仮想スイッチ」と「分散仮想スイッチ」です。
コンテナの概要
コンテナは、コンテナエンジンによってコンテナごとに分離されたアプリケーションの実行環境のことです。以下はDockerを使用した例です。Dockerはコンテナエンジンに該当します。

