LinuCレベル2 201試験の出題範囲「2.04.1 makeによるソースコードからのビルドとインストール」の解説まとめ

IT資格

LinuCレベル2 201試験の出題範囲「2.04.1 makeによるソースコードからのビルドとインストール」の技術的内容についての解説をまとめました。

重要度3
概要ソースコードから実行プログラムをビルドしてインストールできる。これには、ソースファイルの展開も含まれる。
詳細gitを使ってソースコードを入手する。
 ・git clone, git tag -l, git checkout
一般的な圧縮およびアーカイブユーティリティを使用して、ソースコードを展開する。
 ・gzip, gunzip, bzip2, xz, tar, unzip
ソースコードにパッチを適用する。
 ・patch
configureスクリプトにパラメータを適用する。
 ・configure
プログラムをビルドするmakeの実行について基本を理解する。
 ・make, make install
LinuCレベル2 201試験 出題範囲 | LPI-Japan
仮想環境を含むLinuxのシステム設計・ネットワーク構築において、アーキテクチャに基づいた設計、導入、問題解決ができるエンジニアであることを認定します。試験センターの他に自宅でも受験できます。受験費用は税込16,500円。

Gitの概要

Git(ギット)は分散型のバージョン管理システムです。

GitはLinuxカーネルを開発しているリーナス・トーバルズ氏が開発した分散型のバージョン管理システムです。現在、多くのプロジェクトで採用され、バージョン管理やチームによる共同開発などで使用されています。

makeによるソースコードからビルドとインストール - Linux技術者認定 LinuC | LPI-Japan
Linuxのコラムを掲載しています。LinuCは、クラウド・DX時代に活躍するエンジニアに求められるLinuxを中心とした技術や知識を身につけることができるLinux技術者認定試験。出題範囲に含まれる技術解説動画やサンプル問題、教科書ダウン...

分散型とはどういうことかというと、以下のLinuCの公式サイトの説明にある通り、ユーザーごとにリポジトリを自身で保持して管理することができる仕組みのことです。

Gitでは、単一のリポジトリ(サーバー上の特定のフォルダ)を全員で共有するのではなく、ユーザーごとにリポジトリのローカルコピー(ローカルリポジトリ)を作成し、すべての編集・更新履歴を管理します。このため、ユーザーごとに、オフラインでもバージョン管理が可能です。

makeによるソースコードからビルドとインストール - Linux技術者認定 LinuC | LPI-Japan
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Gitでできること

LinuC公式サイトに記載されている内容を引用すると、以下の内容がGitではできます。

Gitを使うと、以下のようなことができます。

  • ファイルの変更履歴の管理ができる
  • 変更履歴を参照してバージョンを過去のバージョンに戻すことができる
  • ソースコード以外のデータファイルも管理できる
  • チームで変更履歴を共有し、衝突を防ぐことができる
makeによるソースコードからビルドとインストール - Linux技術者認定 LinuC | LPI-Japan
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Gitを使用する流れ

Gitは以下の流れで使用します。

リポジトリ複製git clone
ファイル追加git add
ローカルに反映git commit
リモートに反映git push

patch コマンドの概要

patchはLinuxにパッチを適用するために使用するコマンドです。パッチの概要は以下LinuC公式サイトから引用した説明になります。

パッチとは、プログラムの一部だけを更新・追加することで、バグの修正・セキュリティホールの修正・機能追加や変更を行なうため、小さいプログラムコードのことです。もちろんパッチだけではプログラムは動作しません。
本体となるプログラムにパッチを「付け加える」ことで、プログラムが更新され、動作するようになります。

「パッチ(patch)」とは元々「継ぎ当ての小さい布」のことを指します。
すなわち、まさにプログラムに付け足して、穴を塞ぐ「当て布」がパッチだ、ということができるでしょう。

ちなみに、パッチの適用にはpatchコマンドなどを利用する必要があります。
エディタなどでパッチを適用するということもできますが、慣れていないと危険な方法です。

パッチ - Linux技術者認定 LinuC | LPI-Japan
Linuxを学習する上で出てくる素朴な疑問や、便利なテクニックなどを紹介しています。LinuCは、クラウド・DX時代に活躍するエンジニアに求められるLinuxを中心とした技術や知識を身につけることができるLinux技術者認定試験。出題範囲に...

patchコマンドの主なオプションは以下です。

  • -p0…パッチ内のパスを修正しない
  • -p1…パスの先頭のスラッシュまでを取り除く
  • -pN…N番目のスラッシュまで取り除く
  • -d…ディレクトリの指定
  • -R…変更の取り消し

パッチコマンドの使い方は以下のようになります。

# リダイレクトを使用して実行する
pacth [オプション] < パッチファイル

#パイプ(|)を使用する
cat パッチファイル | patch [オプション]

#パッチの引数にすべて指定する
patch [オプション] 対象 パッチファイル

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