この記事では、WordPressの投稿機能を活用してSEO対策を行うための基本的な知識をまとめています。
ただし、SEOは記事の内容だけで完結するものではありません。使用しているWordPressテーマやレンタルサーバーの品質、全体のサイト構造にも大きく影響を受けます。
本記事は「投稿機能」とその周辺機能に焦点をあて、検索流入を増やすために最低限おさえておきたいポイントを解説していきます。
Contents
投稿機能とは
WordPressの投稿機能は、記事をカテゴリやタグで分類することのできる機能です。一般的には投稿機能を使って記事を作成してGoogleの検索エンジンからユーザーの流入を狙います。
WordPressの投稿機能とは、カテゴリやタグで分類できるブログ記事を作成・公開するための仕組みです。
Web集客の基本である「検索エンジンからの流入(SEO)」を狙う場合、この投稿機能が中心となります。
カテゴリによる記事の分類
投稿記事は以下のように分類できます。
- カテゴリ:記事の大まかなジャンルや区分。階層構造にすることも可能です。
- タグ:記事内で扱うトピックやキーワード。柔軟に複数設定できます。
これら(カテゴリやタグなどのこと)は「タクソノミー(分類)」と呼ばれ、Googleがコンテンツを理解するために重要な要素です。
タグによる記事の分類
タグは、投稿記事に対して「キーワード」や「トピック」を付与するための機能です。カテゴリが大分類だとすれば、タグはより細かな情報の分類に適しています。
例えば「WordPress」というカテゴリの記事に対して、「SEO」「プラグイン」「テーマ」などのタグを付けることで、ユーザーや検索エンジンに記事の内容をより具体的に伝えることができます。
タグは同一記事に複数付けることができ、柔軟な記事の整理や関連性の提示にも活用できます。
記事のタクソノミー
「タクソノミー」とは分類の仕組みのことで、WordPressでは主にカテゴリとタグが該当します。
タクソノミーを正しく設計することで、サイト全体の構造が明確になり、ユーザーの利便性が向上するだけでなく、検索エンジンにもコンテンツの関連性や専門性を正しく伝えることができます。
サイトの規模が大きくなるほど、計画的なタクソノミー設計が重要です。
記事の内容とSEO対策
SEO対策において、記事の中身は非常に重要です。検索キーワードを無理に詰め込むのではなく、読者にとって価値のある情報を提供することが最も効果的です。
検索エンジンは、「誰に向けて」「どんな問題を解決する記事か」を理解しようとします。そのため、タイトル・見出し・本文の一貫性や論理構成が重視されます。
また、実際の体験や事例を交えることで、Googleが提唱するE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)にも貢献できます。
SEO対策された記事の書き方
検索エンジンに評価される記事を書くためには、次のような点が重要です。
- 読者の体験談や実例を含める(経験や信頼性の評価が上がる)
- 適切に見出し(h2、h3など)を使う
- h1タグとtitleタグの重複を避ける(タイトルが二重になるのを防ぐ)
2025年6月現在のGoogleは、AIによる自動生成された記事の検索順位を上位表示させにくくする傾向があるためか、特に経験談を書いた記事が検索結果で優先される傾向にあります。
経験に関する記事はSEO対策において有効
近年のSEOでは、「実際に体験したこと」や「リアルな使用感」に基づく記事が高く評価される傾向があります。これはGoogleが掲げるE-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)のうち、特に「経験(Experience)」が重視されるようになったためです。
たとえば、ある製品を使ってみた感想や、あるツールを使って得られた成果など、筆者自身の実体験に基づいた内容は信頼性が高く、他の情報と差別化できます。
検索エンジンは「誰が」「どんな立場で」「何を経験したのか」を理解しようとしています。具体的な経緯や使用環境などもできるだけ詳しく記載すると、SEO的にも評価されやすくなります。
見出しの適切な使用
見出しは、記事の構造を整理し、読者と検索エンジンの両方に内容を伝えるための重要な要素です。
WordPressでは通常、ページのタイトルにh1タグが使われ、本文内ではh2、h3、h4と階層的に見出しを設定していくのが基本です。
特にh2タグは、記事の主要なテーマごとの区切りに使うべきで、キーワードを自然に含めながら、内容を要約するような見出し文にするとSEOにも効果的です。
見出しが適切に設定されていると、検索結果に表示される「見出し付きの抜粋(リッチリザルト)」にもなりやすく、クリック率向上にもつながります。
h1タグとtitleタグのどちらかをページのタイトルとして使用する
見出しの使い方は、基本的にはh2⇒h3⇒h4の順で使っていきます。h1タグは、見出しではなく、そのページのタイトルとして認識されます。h1タグ、titleタグどちらもページのタイトルとして認識される情報なので、h1タグとtitleタグはどちらかを使用します。WordPressにおいては、ページタイトルにタイトルを記載して、本文中ではh2タグからの見出しを使用しましょう。
サイト構造とSEO対策
SEOに強いサイトを作るには、個々の記事だけでなく、サイト全体の構造が整理されていることが重要です。
カテゴリやタグの分類が明確で、関連する記事に内部リンクが張られていると、検索エンジンはサイト全体のテーマ性や専門性を理解しやすくなります。
また、ユーザーにとっても目的の記事が探しやすくなるため、滞在時間や回遊率の向上にもつながります。
トップページ → カテゴリ → 投稿記事という階層構造を意識することが基本です。
スラッグの決め方
スラッグとは、記事URLの末尾部分(例:example.com/slug/
)で、SEOにおいても非常に重要な要素です。
スラッグを決める際のポイントは以下の通りです。
- 英単語で短くわかりやすくする
- 半角英数字・ハイフン区切りで表記する
- キーワードを含める(例:wordpress-seo)
長すぎたり日本語のままだと、URLが読みにくくなり検索にも不利になるため注意しましょう。
パーマリンクの設定
パーマリンクとは、WordPressで生成される投稿やページのURLの形式です。
SEOやSNS共有のしやすさを考えると、「投稿名」の形式がおすすめです。
設定方法:
WordPress管理画面 → 設定 → パーマリンク → 「投稿名(/%postname%/)」を選択
この設定により、記事ごとに意味のあるURLが生成され、ユーザーにも検索エンジンにも親切になります。
記事の筆者についての設定
Googleは、誰が書いた記事なのかという点も重視しています。
専門性や経験を示すためにも、筆者プロフィールはなるべく明確に表示するようにしましょう。
著者の肩書きや専門分野、SNSリンク、実績などを記載すると、記事の信頼性が上がります。
特にレビューや比較系の記事では、「この人なら信頼できそう」という印象がSEOだけでなくクリック率にも影響します。
サイト概要ページの作成
サイト全体の目的や運営者情報を記載した「概要ページ(Aboutページ)」は、検索エンジンにサイトの信頼性を伝えるための重要なコンテンツです。
概要ページに含めるべき内容の例:
- サイトの運営目的
- 対象読者やジャンル
- 運営者のプロフィール
- お問い合わせページへのリンク
このページは、GoogleのE-E-A-T評価に間接的に貢献します。
サイトマップの送信
XMLサイトマップは、Webサイト内のページ構造を検索エンジンに伝えるファイルです。
特に新しいサイトや記事数の多いサイトでは、Search Consoleを通じてサイトマップを送信しておくことがSEOの第一歩になります。
Yoast SEOやAll in One SEOなどのプラグインを使えば自動生成も可能です。
Google Search Consoleの「サイトマップ」メニューから、sitemap.xml
を送信するだけで完了します。
アイキャッチ画像の設定
アイキャッチ画像は、記事の最上部に表示されるビジュアル要素であり、SNSやブログ一覧でも目を引く役割を果たします。
視覚的な訴求力だけでなく、以下の点でもSEOに寄与します。
- ファイル名にキーワードを含める
- ALTテキストを設定することで画像SEOにも対応
- SNSシェア時に適切なサイズで表示される
画像の容量は軽量化して、サイトの表示速度を損なわないように注意しましょう。
SNSやYouTubeなどとの連携
SNSやYouTubeと連携させることで、SEOとは別軸での流入を確保できます。
特に以下のような施策が有効です。
- 記事内にYouTube動画を埋め込む
- 投稿と同時にX(旧Twitter)やFacebookに共有
- OGP設定をしてSNSでの見え方を最適化する
- InstagramやTikTokの投稿とブログ記事を相互リンク
検索エンジンに頼らずともアクセスを集められる導線を複数持つことで、総合的な集客力が高まります。
まとめ
WordPressでのSEO対策は、単に記事を書くだけでは不十分です。投稿機能を正しく活用し、カテゴリやタグといった「タクソノミー」を整えることで、サイト全体の構造が明確になり、検索エンジンにも強くなります。
また、経験に基づいた記事や見出し構成、hタグの適切な使い方、スラッグやパーマリンクの設定など、細かな部分にも気を配ることが重要です。
さらに、筆者情報やサイト概要ページ、サイトマップ送信、アイキャッチ画像、SNS連携など、コンテンツの外側も含めた総合的な対策が、SEO効果を高めるポイントになります。
投稿記事を「書く」だけで終わらせず、「設計」「運営」「発信」まで意識したサイト作りを心がけましょう。SEOに強いWordPressサイトは、地道な工夫と丁寧な運用から生まれます。